私はまず、女性を賞賛します。結婚を収入や職業・地位で判断しない。自分にある程度収入があるからと言えますが、ポスドク問題(博士課程を終えてもポストがない状況)もあり、専攻にもよりますが、将来を約束されているわけではない。博士課程修了後=前途洋洋、とは限りません。将来どうなるかわからない無収入男性との結婚を決めた女性の度胸を賞賛します。
一方男性のほうには問題があります。自己卑下をして逃げている点です。自己卑下は一種のカタルシスかもしれませんが、エネルギーの無駄遣いです。2-3年じっと我慢して勉強に精進し、養ってもらった分を何倍にもして女性に返すという気概が足りないと言わざるを得ません。最初から逃避しているようでは、この先どうなるのか、疑問です。特に女性に気概があると思われるので余計男性が釣り合っていないように感じてしまいます。
結婚を決めはしましたが、二人はもう一度じっくりと将来のことを話し合いました。
ケース1:
男性は生まれ変わったように卑屈になることをやめ、とにかく博士論文提出に没頭し、3年後博士論文を提出、博士となり、ある研究機関の採用が決まりました。その間女性は100%仕事に専念し、マネージャーに昇進、フリーランスになろうと思えばなれるくらいのスペシャリストになりました。来年第一子出産予定です。
ケース2:
最初のうちは順調に行きましたが、2年を過ぎる頃から男性の自己卑下がまた始まり、しかも悪化、女性は「好きで好きでたまらなかった」のが、「好き」になり,「好きじゃない」になり、離婚することに決めました。
ケース3:
話し合いの末婚約を解消し、別れました。男性が卑屈になることをやめなかったからです。とても決断に時間がかかりましたが、女性は、仮に博文提出してもこの癖は治らないだろうと、そして決定的だったのが、もし成功したら,逆に傲慢な夫になるだろうと考えたからです。
パートナーは、人それぞれの考え方、価値観、嗜好に従って決めれば良いことですが、共通する事があるとすれば、相手の人間性の高さが重要ということでしょう。