(写真:白糸の滝,富士宮市)

「みんないう、いつか死ぬことはわかっている。しかし『今』死にたくないのだ。」(山田風太郎『人間臨終図巻2』より)

 市の健診を受けた。市の健診は毎年受けている。今年は、眼科医にも整形外科医にも行って診てもらった。幸いにも眼科も整形外科も深刻な診断結果ではなかった。比較的健診を受けたり、ドクターに診てもらったりするほうである。私が健康,および死について希望することは、

1.生きている間はできるだけ健康的に、不自由や痛みのない生活がしたい。
2.突然死。
3.長生きはしたくない。

 1と2を合わせると,いわゆるピンピンコロリ。3は長生きすれば,認知症や要介護となり、1を侵すことになるから。順序は文字通り優先順。生きている間の私独自のQOLを維持し、死までのQOL低下期間を短くするには、長生きしないこと、となる。
 健診や検診を受けることは、少し矛盾するように思える、とくに3に。長生きしたくなければ、健診を受けずに悪い生活習慣を変えないほうが近道のように思える。循環器系の突然死にも矛盾するだろう。しかし,少なくとも私は、基本的な健康状態を知るほうを選ぶ。健診結果が示す改善すべき生活習慣が私独自のQOLを低めるのであれば改善しなければ良いし、判明する病気、年齢によって積極的な治療を受けずに、緩和ケアを選択することも可能だからだ。また、1に直接結び付かずとも、間接的には繋がるだろう。絵に描いた餅かもしれないが、長生きのための健診・検診ではなく、ピンピンコロリのための健康状態把握を理想とする。

 とはいっても、私の希望が全てかなう正解は今のところ,私には思いつかない。結局、山田氏の言うことに頷かざるをえない。チャンチャン。

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