日常生活を送るのに何もないほうが良い.海や山や特産物や観光スポットや温泉やグルメなどなくても良い.おしゃれや洗練されてなくても良い.流行の最先端や文化の発信地でなくても良い.そういうところに行けば良いから住むところにそれらがなくても良い.すなわち,ださくても良い.仕事に支障がなければ,引退して普通に朝起きて,日常生活を送り,寝るだけだったら 静かなほうが良い.日常生活に必要なものが一通り揃っていれば良い.行きたいところに近いに越したことはないので交通の便は良いほう良い.
さいたまの気候の特徴は,内陸性気候なので寒暖差が大きいこと.沿岸部より冬の特に最低気温が数度東京や神奈川より低く,さいたまの冬の寒さが気になっていたが,それ以外はまあまあの許容範囲の気候だ.沿岸部はさいたまより風が強く降水量が多い.強風でカツラが飛ばされたりずれたりする心配がある.気候は好みによるが,個人的には引き分け.
私は神奈川が好きだ.とくに三浦半島.本籍地は世田谷区で東京も好きだけど.一時,三浦半島に住むことを真剣に考え,適当な場所探しもした.が,私は毎日海を見ていたいわけではない.毎日ハイキングをしたいわけでもない.毎日魚を食べられなくても困らない.行きたい時に行ければ良い.
ADDressハウスに泊まるようになっていつも天気の良い海が見られるわけではないことに気づいた.今までは天気の良い時にしか三浦に来てなかったから,雨や曇りの海を見ていなかった.また,いつでも見られると有り難みや希少性が薄れ感激も低くなる.たまにだから良いということはある.
だからさいたまがソフィスティケイトな街になる必要はない.観光地になる必要はない.日常生活を送るなら静かなほうが良い.ソフィスティケイトな雰囲気やおしゃれやグルメを楽しみたかったら,刺激が欲しかったら,そういうところに行けば良い.さいたまは東京にも神奈川にも近い.三浦半島や湘南に行くことは東京を通って行くことになるから一石二鳥だ.長野,群馬,栃木など山にも近い.
障害として残るのは見栄だが,それが歳とともにどうでも良くなってきた.だからさいたまに住んでときどきどこか行きたいところに行く生活をしばらく続けようと思う.その先のことはまた考えよう.