写真：グリンデルバルド(スイス)

「私は大東亜戦争で敗戦の辛さを嫌というほど味わいましたが，一生の終わりが平和で安らかな気持ちで旅立てることはありがたいと思っております」（友人の母親）

日本は相対的に平和で安全な国であるのは間違いないだろうが，78年前にガザ地区やウクライナの人と同じような体験をしている．日本はかってロシアでありイスラエルであり，パレスチナでありウクライナだった．日本が戦争当事国だったことを多くの日本人はふだん忘れている．正確には実体験していない人が多いので想像力に欠けている．

自分の家族や親族・友人知人・国民が多く亡くなって悲しいのは相手も同じこと，こういうことにどうしても気づけない．ヒトは想像力が無さすぎる．あるいは感情が想像力を無くさせているとしたら，感情的すぎる．もし，冷静かつ想像力があるのであれば，冷酷すぎる．

簡単ではないが，日本は世界で起きている戦争を止めるべき最善の努力を国際社会と協力して行い，自国としては憲法で謳っている戦争放棄，軍隊を持たない（？），交戦しない，を政治的に軍事的に遂行することだ．国民は義務として注視することだ．「軍隊を持たない」はすでに怪しい．

理想は絵に描いた餅でしかない．空しい．