結論から言うと長さ80-90分ぐらいが適当だと思う.最近は2時間を超える映画が少なくない.2時間ぐらいでないと少し損をした気持ちにさえなるが,良い映画であっても実際は疲労感さえ覚えることが少なくない.初めに2時間ありきで作るのだけは勘弁してほしい.今はデジタルなので,昔のようにフィルムを交換する必要など時間の制約があまりなくなり,シーンを増やせばカットは増え,長くすることは可能だ.しかし,ときどき昔の80分ぐらいの映画を見ると,ほんとうに無駄なカットがなく中身の濃さだけが残り,すなわち満足感だけが得られる.

人間が同じ座ったままの姿勢で集中できるのが90分ぐらいまで,というのもあるかもしれない.2時間は集中して見るには長過ぎるのかもしれない.見終えた後の疲労ならまだ良いが,それが徒労感だと残念だ.しかし,最近はそういう2時間映画が多いように思う.そして,もう少し短くしたらもっと良くなったのに,という確信さえ覚えることがある.

興行の側面はあるだろう.入場料分の満足を観客に与える必要があり,時間的長さも要因としてとても重要だ.映画館まで見に行って,80分で終わりでは確かに昨今は物足りないだろう.しかし,インターネット配信による視聴には2時間超は長過ぎると思う.

興行用に作られた映画をネット配信で見て,多少長過ぎると感じても仕方がないだろう.ネット配信用に制作される映画がだいぶ増えてきているし,良作も少なくないが,まだまだ興行映画を抜きにはできない.しかし,動画は興行用映画からYouTube,インスタグラムまで範囲が広がっている.長さと内容のベストマッチに,それぞれのメディアや目的・用途に応じて注意を払うことは必要で,長過ぎると感じさせないような配慮が今後ますます重要になってくると思われるが,感じ方に個人差があるからなかなか難しい.少なくとも,私が書いたり編集する動画は,できるだけ簡潔に,短く,を心がけようと思う.(できてない?)

What do you think?

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です