二つの報酬格差是正

仕事に難易度の差はある.仕事の完成度にも差がある.能力にも差がある.報酬に差があるのは当然ではある.是正する必要がないという意見,必要があるという意見,正反対の意見が存在する.現実の問題は,是正0から100までの間の,どこに是正点を見つけるかであるが,ここで問題にするのは格差の種類の問題.一つは業種間または職種間の是正,もう一つは個人間または技能間の是正だ.

保母や介護士など社会ニーズはあるが報酬体系としてニーズに見合う報酬が払えない場合に,国や地方自治体など公的機関が上乗せする.つまり,税金で補填する.例えばフルタイムの場合最低年収400万円がぐらいにする.また,大企業と中小企業など組織による格差も小さくする.基本的には大企業の報酬はそのままに中から小の最低報酬を上げる.日本の報酬の差はそもそもそれほど大きくないが,それは中・上位の報酬が低いため.

もう一つは個人間または技能間の報酬も同じく,中•上位は変えずに下位だけ少し補填する.実力通りの給料ではなく,少し下駄を履かせる.能力は個人差があり,本人のやる気や努力ではどうしようもない部分もある.そのどうしようもない部分を埋めるのが目的.

報酬が低ければ希望者も少ない.これは合理的な判断.だから,社会が必要なら,本人の努力ではどうしようもないなら,それは人為的に是正するのがヒトの社会.どちらも,是正しすぎては逆効果になるので少し足りないくらいの是正に止めておく.下位層と中間層との適度な差も必要ではある.理想は上位層と中間層だけにできたらしたいがそれは無理だろう.下位層を引き上げて中間層を増やす,高度経済成長期のように.上位層はいつも存在する.その上位層から少し融通してもらい末端の下位層に移して底上げをする.つまり,上位層に理解してもらえる税金制度に改善し下位の報酬体系を是正する.一種の社会主義化ではあるので,社会主義の教訓を生かす必要もある.ここでの下位は貧困層およびその周辺を想定している. 

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