フリーとはなんでもできる,選べる状態.仕事も教育も家族も宗教も表現も投票も.しかし組織に勤めていれば雇用契約に縛られる.教育も必ずしも希望通りに受けられない.家族も,政治形態も.原則フリーでもアンフリーな要素が必ずといっていいほどともなう.仕事を選んで,十分な収入を得るのは至難の技かもしれない.サルトルは,「フリーは責任が伴う」という意味のことをいった*.「自由になると淋しい」と拓郎はいった*².シャーリーンは「代償は大き過ぎた」といった*³.いわれたとおりに,決められたことをやっていればいい.不自由の気楽さ,があるのも否定できない.安易に「自由」と口にすべきものではないのかもしれない.
アンフリーの深刻な問題は,好ましくない状態を受けいれなければらならない場合だ.我慢を強いられることだ.我慢は限界を越えれば破綻する.一方,フリーの欠点は代償が大き過ぎることだ.詰まるところ,問題を大きくしないように知恵を絞りつつ,自由と不自由のバランスをとることが大切.特に仕事にかんして.エキスパート性に磨きをかけるにはどうしたら良いのだろうか.

*「人間は自由の刑に処せられている」,『存在と無』

*²「どうしてこんなに悲しいんだろう」

*³ ”that cost too much to be free “. “I’ve never been to me”, Charlene

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