ここ2回続けて中国外交部声明で再確認したいコメントがあった.
ひとつは,アメリカのバイデン大統領の「自分の大統領任期中は中国がアメリカを超えることを許さない」という主旨のコメントに対し,女性報道官の「中国の従来からの目標はアメリカを越えることではなく,絶えず自らを超えて,よりすばらしい中国になることだ」という主旨の発言.
もうひとつはミャンマー情勢について,「各側が自制と冷静を保ち,対話と協議で解決することを望む」といった王毅外交部長のコメント.
どちらも,しごくもっともで再確認したが,間違いなかった.むしろ,バイデン大統領の発言のほうが余裕がないように聞こえる.後者は少し優等生発言すぎだし,軍・警察の武力行為を容認しているが.
中国に対する報道にNHKでさえもバイアスがあるようにも見受けられる.色眼鏡で見ないように少し注意をしたほうがいいかもしれない.もちろん,中国サイドに寄って注視することではなく,どちらにも寄らないセンターからという意味だが,日本の国際的ポジションは,盲目的にアメリカに従うのではなく,正しいと思うほうに付くべきだから.
香港,台湾,新疆ウィグル,南シナ海,尖閣諸島,ハッキング,諜報活動,軍事力など報道からだけではどうしてもバイアスを除くのは厳しいが,とにかく努めよう.
アローの不可能性の定理を別の言い方をすると,可能にするには神のような独裁者が必要となるが,もし,中国共産党が神に近づけるならば,理想に近い厚生社会が作れることになる.実際はそうはならないだろうが,その可能性を否定することもできない.

(絵画:Pollock「Number 11」1949 Indiana Univ. Art Museum)

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